老齢年金の不足はいかほど
山西省太原市の老齢年金基金は26億元の赤字だと『太原晩報』
が報じた。太原市社会保障センターの劉小健副主任によると、現在
年金に加入している労働者の積立金が退職者の年金支給に使われ、
加入者の積立金の一部が無くなっている分を指しているという。
一九九五年に太原市は公的資金と個人口座を組み合わせた老齢年金
基金制度を設立した。加入者は個人口座を開設したが、資金の蓄積が
ない多くの退職者や退職間近の労働者の口座は全くゼロであつた。
この数年来それら保険金を一部しか払わないか、もしくは全く払わない
労働者が退職した場合は公的資金から年金が支給されていた。これが
現役労働者の積立金さえ脅かす原因となったものであり、全国的に見
れる現象だという。積立金流用問題は社会の関心
を集めている。
太原市は昔からの工業都市で退職労働者が多い。2004年を例にすると、
年金総支給額は15億4千万元、一方収められた保険料は13億1千万元
だった。差額の2億3千万元は財政補填によりまかなうことで支給が維持
された。
2004年初現在で太原市の居住者三327万人のうち退職労働者は32
万7千人で老齢人口の82%。労働者の個人口座積立金は益々不足し、
そこから年金資金を捻出することもできなくなり、赤字は拡大するばかりだ。
ある統計によれば我国の老齢年金の赤字額は2000年で1990億元にも
上り、さらに2002年には4千億元にも膨れ上がっているとみられる。
関係者によれば1995年の国務院の規定により、老齢年金基金は国債の
購入と銀行預金以外の運用を禁じられているという。しかし、経済発展に
伴いインフレ率が急上昇、年金基金の価値の保全、価値の増加を図らなけ
れば将来退職する労働者の老後の生活は保障できないのだ。
一部の年金基金は「投資増値」の掛声の下、堂々と使い込まれたという。
法律の整備が追いつかないことや、法の執行や監督機構に弱い部分がある
という背景がそこにはある。
(『中国商報』2005年4月12日)
方言通訳で大儲け
26歳の肖雅さんは師範学校を卒業後浙江省温州の飲料会社に就職した。
ある日の商談の席で客の温州語がわからず、標準語で話すよう頼んだ途端、
怒って帰られてしまった。社長は、「此処の人は標準語は苦手。仕事の為
には温州語を覚えてもらわないと」と彼女に迫った。
ある日友人と買物に行くと、ある商店主と河南省からの客が商談していた。
お互いの方言が理解でないため話が噛合わず苛立っている様子。河南出身の
肖雅は通訳をかって出た。その甲斐あって17万元の商談が成立し商店主は
1000元を彼女に渡した。このことが彼女の運命を変えた。
自分は山東、河南、安徽、湖南の言葉もわかる。方言通訳をして数十万の
取引がまとまれば、100元の通訳料など誰も気にしない。
2002年4月、試しに服飾卸市場で仕事を始めた。市場を歩きながら通訳
が要りそうな商談に近づき通訳をした。例えば温州に初めて仕入れに来た
40過ぎの女性が、阜陽方言が通じず身振り手振りで困っていた。笑顔で
「私は同郷です。通訳してあげましょう。」と声をかけた。30分ほどで
契約成立、女性は肖さんに報酬の100元とチップ100元を渡した。
しかし、全ての方言が解るわけではない。特に福建語と潮州語は難解
だった。そこで福建や潮州出身者と友人となり、彼らの話を録音して勉強
した。やがて依頼者も増え、収入は最初の月の7千元から1万3千元ほどに
なった。アモイから仕入れに来た商人に三日問同行して3000千元のチップ
をもらったこともある。彼女の仕事は大当たり。1日数十件の依頼電話に目が回り、
とても手が回らない。2003年初、8名を雇い翻訳会社を設立した。開業日から
数日間「方言通訳」の新聞広告を出した。セールスの対象も当初の服装卸
市場から電器街や靴、帽子の卸市場、金物卸市場、水産物卸市場に広げた。
肖雅さんが二年で稼いだのは60十万元。今も共同経営者と共に方言訓練
学校の設立を準備中だ。
(『人生と伴侶』第4期2005年4月16日)
加熱する英才教育に待った
最近、北京、広東、河北、浙江、江蘇などで、小学生を対象にした全国的な
算数オリンピックに対応した有料の特別クラス「奥数班」の禁止令が出され
ている。同時にオリンピックそのものを禁止しようという意見も出ている。
しかし教育機関の中には「奥数班」が教えていた科目を「能力開発コース」
「実践コース」「数学ゲーム」などに名前を変えて、継続しているところも
ある。
保護者も算数オリンピックとは離れがたい、捨てがたい気持ちだ。李さんの
息子は今年小学校を卒業する。彼が心配するのは、もし優良中学校が算数オリ
ンピツクの点数で児童を選抜するとしたら困るではないかということだ。
胡さんも疲れた表情で言う。「中学の実験クラス(優秀な子供を選抜したクラス)
に入れなかったら、希望の学校に入るために学校選択費として3万元、5万元
払わなければならないでしょう」
華東師範大学基礎研究所の楊副所長は「もし算数オリンピックに問題があると
したら、それはオリンピックの結果が様々な利益をもたらすという点である。」
と明言する。中学入試の廃止後、多くの有名中学では児童の選抜にあたり、算数
オリンピックの点数を基準に採用してきた。
10年近く算数オリンピツク対応教育に携わってきた人は、関連産業で生計を
立ててきた人は少なくないと言う。北京市の義務教育の生徒が120万人、その
半数が算数オリンピックに参加するとして、養成訓練費は一人平均300元で、
実に2億元の市場なのである。さらに教材市場なども莫大である。
我国では質の高い教育が少数の重点学校に集中しているということが、算数オリ
ンピツクがここまで加熱した原因であり、政府が教育にもっと力を入れて、優良
な学校とそれ以外の学校の格差を是正することこそが真の問題解決の鍵であると、
楊副所長は指摘している。
(『文匯報」2005年4月4日、『中国婦女報』2005年4月6日)
留守番産業が大流行
杭州に住む孫さん夫婦は娘夫婦の家にしばらく滞在することになった。園芸好きの
孫さんは家の草花が心配でならない。不動産会社が花卉の世話をする会社を捜して
くれたため、安心して出かけることができた。日本人の伊藤愛子さんは出かける際
派出所で「長期休暇届」を出していく。警察が見回りをしてくれるのだ。杭州の人
たちは有志や自治会の幹部、警察などが留守を見守ってくれるのには慣れていたが、
いつのまにか家政公司やペットショップ、病院なども留守中の見守りに参与始め、
新しい産業となりつつある。「ペット愛護ネット」を創始した葉さん。ペット預かり
業は順調で、長期休暇の時など商売は大繁盛だという。
家政公司も一人になる老人宅への訪問サービスが好調という。また、多くの病院で
老人を預かるサービスも始まっている。
しかし留守の間火災や窃盗の被害に遭ったら、老人やペットに万が一のことがあった
らどうするのか。ペット愛護ネットでは契約書に基づいて補償する生言う。家政公司
は橋渡しなので留守の間の責任は持てないと言う。花卉公司は原因が自分たちにあれ
ば補償すると言う。留守番産業の健全な発展のためには様々な問題について検討が
必要だ。
(『経済参考報』2005年4月7日)

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