早急な医療保障改革を
医療費の負担に耐えかねて、息子が66歳の瀕死の母親を病院に置き去りにした
山東省の事件の余波は収まっていない。17日には山東省泗水の農民、孔祥運さん
が済南で睡眠薬を多量に飲んで自殺を図った。幸い助けられたが、遺書には遺体を
献体するので免疫不全の1歳の息子の治療費を募ってほしいとあった。一家は息子
の治療費6万元のために借金を重ねており、今後の治療費を支払う目処が全くなか
った。立て続けの事件は我国の医療保険制度の不備を考えさせる。2000年に
WHOが行った「医療費支出の公平性についての評価」で中国は191カ国中
188位であった。評価の妥当性はともかく、我国の医療制度の不備、医療資源
の分配の不均衡、保険制度外の農民という現実を表している。
一度病気になると、病気との闘いだけでなく、家族は医療費との闘いを余儀なく
される。王美容は胃がんで15万を費やした。この金額は農村の家庭からいえば
天文学的数字である。山東省の農民の昨年の平均収入は3930元で、現金収入は
その半分である。王美容が飲まず食わず働いても捻出に76年かかる金額なのだ。
充分な保障力を持ち、保障範囲も広範な医療保障制度の確立を急がなければなら
ない。(『北京晨報』2006年7月25日)
新しい教育の試み
上海の「孟母堂」は「我国で始めての全日制の私塾」と報道された。四書五経を
読み、孔孟を尊び、シェークスピアを読み、理数を勉強するという。
生徒は4歳から12歳までの12人だ。生徒は年齢別に三教室に別れ、教師に続き
経典の数編を復誦する。その後はCDに続いて諳んじる。8割は白習時間で経典
の暗記が主。孟母堂の教育計画では「理解よりも暗記優先」を明確に規定している。
経典や名著を読破させた後、著名な学者を招いて解説してもらうが、テストも暗誦
中心である。
瀋一灯は同級生と共に24時間私塾で生活する。授業以外は朝の運動の他、放課後
は「三国演義」や「大長今(邦題:宮廷女官チャングムの誓い)」など子供に有意義
と思われているテレビも見る。
孟母堂が昨年9月に設立されて以来、上海のテレビ番組でも討論が行われ、討論に
参加した51%の親が教育方針に賛成した。しかし中には「方針には賛成するが
自分の子供を今入れる気はない。」という親も。
設立発起人の呂麗委は、「子供たちを実験の対象という見方もありますが、こうした
実験は中国では二千年以上行われています。」という。孟母堂の生徒、金石真の
父親は高校まで学ばせるつもりだが、大学受験を考えて多くの生徒と同様元の学籍
は残しているという。瀋一灯の父親は、孟母堂に入って5ヶ月の息子は、易経と
「真夏の夜の夢」を諳んじ、大きく変化したと語る。孟母堂に子供を託した親は
半分が教師、半分は商人という。学費は年間3万元以上だ。専門家は期待と懸念
の入り混じった見方をする。
上海大学の顧駿教授は「この教育方法はできる子供にとっては個性的な教育方式
できめ細かい配慮があれば効果は期待できる。」という。一方で孟母堂が儒家の
著作など古典偏重であることを憂慮し、「古典の中には思想的には無駄なものが
多いが子供には識別できないので、教育者の責任は重大だ。教育は決して実験で
あってはならない。」と語った。(『中国婦女報』2006年7月19日)
国有鉄道初の身売り
全長62キロの国有の鉄道所有権が民間移転されることになった。競売が成功すれば、
我国での私鉄第一号になると関係者は語る。「春羅鉄道」は広東省羅定市政府参加の
国有企業、羅定鉄路総公司の所有であるが、稼働率は設計上の輸送能力の五分の一に
過ぎない。春湾から羅定市に至り、さらに広西自治区の岑渓まで延長されれば全国の
鉄道網に乗り入れできる。しかしそれには14億6900万元の投資が必要で、
鉄道会社と財政収入が2億元に満たない羅市政府にとっては天文学的数字だ。
所有権移転の目的は延長資金獲得である。移転先企業は公司の債権、債務及び延長
資金も負担するのが条件である。(『北京晨報』2006年7月24日)
就職率を水増し報告
広州大学松田学院法学部の学生、志くんは卒業を控え仕事が見つからず、就業の
猶予を願い出たが、クラスの王主任が何度も電話で就業証明を提出するよう催促して
きた。就業証明を提出しないなら卒業証書も出さないという。広州大学では、就職先
が見つからない学生の多くが同様の圧力を学校から受け、ほとんどが様々な伝で偽の
就業証明を手にいれ学校に提出した。法学部の男子学生宿舎では6人中2人しか就職
が決まっていない。忠くんは1ヶ月前に先生からなんとかして企業印を貰いなさい、
父親が経営者の同級生に頼んでもいいと言われた。経済学部の女子学生の英さんも
仕方なく実習に行った企業に頼んで印を貰った。管理学部マーケティング専攻の静
さんによれば、同級生の男子学生2人は就業証明のために仕方なく幼稚園の証明を
もらってクラスの笑い種になっているという。(『中国青年報』2006年7月
21日)
「少年の家」の復活を願う声
夏休みが始まったが、子供たちには遊び場がない。上海市の大型団地では、各種の
活動室を設けている団地は多いが、青少年専用の活動室を設けている所はない。
小学三年生の息子を持つ江さんは、一日中家の中でテレビ、昼寝、ゲームで過ごし、
ボーっとしている息子を嘆く。外に出したくても安全を考えると行かせられない。
1970年代から80年代には各町内には一つか二つの「少年の家」があった。
夏休みや冬休みの遊び場であり、放課後の活動場所にもなっていた。指導教師が
おり、様々なクラブ活動が人気だった。しかし様々な原因で「少年の家」がなく
なり、ネットカフェやダンスホール、碁会所などが小中学生の遊び場になった。
親たちは子供たちが非行に走るのを嫌い家の中にいるように言い、仕事中も心配で
ならない。地域の教育関係者は小中学生のために「少年の家」の再興を願っている。
(『新民晩報』2006年7月15日)
深刻な土壌汚染
国家環境保護局の周生賢局長は先ごろ、我国の土壌汚染は深刻で、生態環境や食品の
安全、国民の健康と農業の発展に大きな脅威になっていると表明した。周氏に
よれば、不完全な調査の結果ながら、全国で汚染された耕地は1億5千万ムー
(1千万ヘクタール)、汚染された水で灌概された耕地は3250万ムー(217万
ヘクタール)、固形廃棄物の堆積された土地は200万ムー(13万ヘクタール)で
合計すると総耕地面積の十分の一以上で、多くが経済の発達した地域に集中する
という。重金属で汚染された穀物は1200万トン以上で、その経済的損失は200
億元という。土壌汚染は農作物中に有害物質の蓄積を招き、食物連鎖により人体に
入り、様々な病気を引き起こす。土壌汚染の面積や分布が不明確なため対策の方向
が定まらない。土壌汚染防止の法律もなく、資金不足で研究も進まない。多くの幹部
や民衆、企業は土壌汚染の危険性についての知識に乏しい。(『上海法治報』2006
年7月19日)

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