肉を食べる代償
関係部門の統計数字が表すところによれば、中国人の食肉の消費量は1980年
の年間1人当たり13.4キログラムから53キログラムに増加した。先進国と
の差が縮まったことに多くの人が喜んでいるが、農業の専門家は大規模な工場式
の牧畜場による環境汚染について警告している。それらの多くが都市周辺に設け
られており、家畜の糞尿が未処理のまま排出されて水や空気を汚染していると
いうのだ。
調査の結果、わが国で汚染が深刻な三大湖は雲南の眞(さんずい)池、安徽省の
巣湖、そして江蘇省の太湖だが、それらの窒素や燐等のうち大部分は家畜家禽の
排泄物によるものという。
牧畜業はすでに地球上の土地の30%を占めており、さらなる食肉消費の増加
は、温室効果ガスの増加、飼料作物中の窒素や残留農薬による汚染、家畜の
排泄物中の窒素や残留農薬による汚染、森林破壊や生態系への影響など環境への
脅威であると、国連食糧農業機関の調査でも指摘されている。
(『瞭望東方周刊』2007年第9期3月1日)
芸術学部志願者減る
「夢への第一歩、映画学院」と書かれた赤い横断幕の下、2月24日北京電映
学院2007年度願書の受付初日を迎えた。しかし人気の演劇科の志望者は
以前ほどの賑わいや、長い列もなかった。
中央戯劇学院でも今年の志願者は相当減っており、過熱していた「芸考」(芸能
科の受験)にも初めて陰りが見えた。
原因は今年から志願者は居住地で芸術系統一試験を受けて合格した者に限ると
いう新政策にあるという。また、芸術系大学の卒業生の就職難が多く報道される
ようになり、親や受験生が冷静になってきた一因もあるようだ。
(『北京晨報』2007年2月25日)
農村の義務教育を全額無料に
2005年末、国務院は歴史的な決定をした。2006年には西部地区の農村
における小学校、中学校の費用を全額無料とし、2007年からは東部、中部
地区の義務教育の授業料、雑費を免除、貧困家庭には教科書代を、復学生には
生活費を援助すると同時に、生活保護受給世帯や都市部の出稼ぎ労働者の子弟が
一般と同等の教育を受けられるようにする政策を打ち出したのだ。この政策に
より全国1億5千万人の農村の子供達が恩恵を受けることになる。
「税金も免除され、子供は無料で学校へ行ける。これこそ政府の言う素晴らしい
『和譜社会』(調和のとれた社会)だ。」と陝西省の農民。すでに恩恵を受けた
広大な西部地区では各地で感動の唱歌や対聯(対になった掛け軸など)が作られて
いる。(『光明日報』2007年3月1日)
一部屋に何人も
上海浦東の盛世年華は高級居住区だ。客を装いオーナーの王さんに部屋を見せて
もらった。145平米、三部屋の間取りを十間に分けて賃貸している。入口に
小さな客間、ベランダに面して二つの小部屋がある。銭さんは5平米と7平米
ほどの二間を月800元と1000元で借りている。二人の40歳位の男性は
上海海事大学で船員の資格をとるため研修中、試験を受けたら出て行くという。
ベランダに面した部屋の住人は女性。フランス人留学生と企業で会計をしている
女性だ。
南通人の王さんは幾つもの部屋を借り、それを分割してまた貸ししていると
いう。ここは海事大学に近く研修者が多い。過去二回にわたり上海では不動産
価格を抑える政策がとられたため、投資目的のマンションオーナーは資金回収の
ために分割賃貸の方法を競って始めたのだ。
上海三年目の穆さんは数回引越しをした後、8万人体育館に近い部屋に落ち着いた。
6平米でバス、トイレ、キッチンは共有。これで月750元は割に合わないが、
交通の便はいいし、高級マンションだからセキュリティもいい、個人で部屋を
借りると1500元はくだらない、大学出たての身ではとても借りられない、という。
温州出身の姚さんは49の部屋を300人に又貸しをしている。部屋の修理など
店子の面倒は人を雇ってやらせている。彼がするのはバイクで家賃を集めるだけだ。
以前は貿易の仕事をしていたが、同郷のマンションオーナーが返済に困っているの
でこの稼業を始めた。49部屋はどれも都心にあり、年間100万元の利益になる。
80平米のマンションオーナーの趙さんは、この部屋をある若者に貸したところ、
1年後管理会社から苦情を受けた。行ってみるとそこに元の借主はおらず、男女
20人ほどが住んでいた。あるレストランの宿舎になっていたのだ。若者達は賑やか
で、夜中に歌も歌い、廊下で大声で電話もし、部屋の外で食事もし、弁当のゴミも
廊下に捨てるという。周りの住民達は、人が多いことで水道や電気、ガスなどに
負荷がかかりすぎる、窃盗や強姦や売春などの原因になると心配する。上海人と
して、彼らに対する趙さんの想いは複雑だ。住む所がないのだろうと同情もするが、
煩わしくもある。
盛世年華の居民委員会書記の袁さんはこの問題を誰が担当するかはっきりしない、
と言う。現状社会治安総合管理事務所が管理しているが、賃貸の問題は不動産管理
所の管轄であり、外国や地方からの人口管理は公安、分割賃貸は民宿経営なので
工商部門の管轄にもなる。工商部門としては営業免許のない又貸しは違法という。
だが取り締まらなければ黙認となる。問題の根本は賃貸料の高騰にあると上海大学
社会学部の顧駿教授。500万人を超えた上海市の流動人口。彼らの居住問題を
政府は軽視すべきでない。
(『瞭望東方週間』2007年第5期3月4日)
就職現場での差別
女性、地方出身、背が低いのは仕事探しが難しいらしい。3月、上海の人材市場は
賑やかになってきた。だが、その中で劉さんは履歴書を手に茫然と立ちすくむ。
上海で仕事を探して3ヶ月になるが何処も行き場所がない。「男性を求める企業が
多いです。秘書でもですよ。身長160センチ以上という条件を出す会社もあり
ます。脈がありそうだなと思ったのに、私が河南省出身とわかると、しまったと
いう態度です。」
人材会社のマネージャー曰く、「女性は数年後には出産休暇でしょう。解雇すれば
労働法違反になるが、かといって休まれては企業の負担になりますから。」
上海交通大学大学院博士課程では発表論文が著名な刊行物に載ったこともあり、
学生幹部も務めた張凡さん。礼儀正しく自己紹介するも不採用。隣の同じ大学の
李さんは履歴書の上に丸印をつけられ、「通知を待ってください。」と言われる。
合格だ。何故と尋ねると、李さんは大学本科、修士、博士と全てが交通大学の
「三通」だが、張さんは大学院からであるためという。
幾つかの会社説明会で35歳以下という文字が至るところに見られた。35歳以上
は定年さながらだ。36歳の賈静さんは「この壁だけは越えようがない。」と
困惑する。
この外「3年から5年の業務経験」というのも新卒者にとってみれば無理難題だ。
企業側は、「会社は研修所ではない。すぐに成果を出してもらわねば。」という。
干支が社長と合うか、星座、血液型で性格を考慮する会社もある。ばかばかしいのは
名前によるものだ。「裴」さんは、音が「賠」(損をする)と同音で苦戦している。
証券取引所は「熊」さんを嫌がる。「熊市」(下落相場)は縁起が悪いからだ。
(『新民晩報』2007年3月6日)

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